野焼きをしていない農家の方から野焼きによらない作物残さや雑草の処理方法をお聞きしました。
アンケートはこちら
https://forms.gle/cABjHzsvs5nPcmY1A
第5回は埼玉の農家さんの回答を紹介します。
今回はあまり前向きな回答ではありませんでしたが、貴重なご意見として参考になります。
問1.農場の場所
- 住宅が点在する田園地帯
問2.主に生産している作物
- 雑穀
問3.野焼きしない理由
- 苦情が来たから仕方なく
問4.作物残さの処理方法
- すき込む
- その場で自然に朽ちさせる
- 自分専用の捨て場(裏山や耕作放棄地など)で処分
問5.圃場内の雑草の処理方法
- 刈り取って(抜き取って)そのまま放置、または圃場内で適当に寄せ集めて放置
- 自分専用の捨て場(裏山や耕作放棄地など)に運搬して処分
問6.圃場周り(畦畔や未利用地など)雑草の処理方法
- 刈り取ってそのまま放置、または適当に寄せ集めて放置
- 自分専用の捨て場(裏山や耕作放棄地など)に運搬して処分
問7.自宅の庭木や雑草の処理方法
- 自宅敷地内で処理している(粉砕機、裏庭に放置、穴に埋めるなど)
問8.野焼きと病虫害(鳥獣害)についてどう思う?
- 野焼きしないため病虫害(鳥獣害)が増えて困っている
(具体的に)
コセンダングサ(画像はWikipedia)などの外来種は繁殖力も強いので、種が散らばるものは焼却したい。それを防ぐには、野焼きをせず、別の方法をとると労力、手間、お金がかかる。農薬に頼るのも野焼きに比べ害が多い。
問9.「雑草を燃やさないと種が発芽する」という意見について
- その通りだと思う。農業をやる限りは、繁殖力の強い外来種は可能な限り現地で焼却したい。隣の畑に生えていれば飛んでくるし迷惑でり、実質的に損害となる。また残渣は埋めるにも限界があるし、処理施設に運ぶには手間とお金がかかり、畑での焼却を一律禁止したら農作物の価格にプラスさせないと農家が首を吊ることになりかねない。
問10.土づくりに利用できない(硬い、大きい)廃棄物の処理は?
- 腐った頃に耕運機で砕く
問11.身の回りの野焼きにやむを得ない理由はあると思う?
- 農家では野焼きをしないと、それに変わるものは労力、時間、お金がかかるのでしょうがない。除草剤を沢山撒かれる方が人体や環境に悪いと思う。残骸の処理も不完全では特定外来種のアライグマなどの増える原因にもなる。
問12.野焼きについて思うこと
- 煙の目立たない曇りや小雨の日に燃やす人が多い。それゆえに不完全燃焼気味。ロケットストーブのように完全燃焼させて煙の少ない処理機や方法が普及すればなーと思う。
以上です。
ご協力頂きありがとうございました。
後ろ向きな意見をまとめると以下の通り。
- 苦情が来たから仕方なく燃やしていない
- 繁殖力の強い雑草の処理は燃やしたい
- 処理に労力、時間、お金がかかる
- 残渣処理が不完全だと害獣が増える
- 焼却を禁止したら農作物の価格にプラスさせないと農家が首を吊る
- 完全燃焼する処理機があれば良い
燃やさなくても他の方法で処理できることは相違ないが、労力・時間・金が一番の問題であることがわかりました。
それに関しては申し訳ないと思う一方で、全ての職業でいろいろな厳しい規制の中で負担を強いられながらやりくりしているので、農業だけが優遇されるのも納得しかねるのですよね。
私の仕事も親会社の厳しい注文の数々に負担が増えて、一日のノルマは2/3しかこなせなくなっています。つまり収入も2/3です。時給に換算すると最低賃金以下の時も多いです。個人事業主なので最低賃金の法律の適用外です。かなり厳しいです。
厳しいのはどの業界も一緒なので、農業も頑張って頂きたいです。
アンケートは引き続き行っているので多くの方の回答お待ちしています。
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