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焼かない農家・3(兵庫県)


野焼きをしていない農家の方から野焼きによらない作物残さや雑草の処理方法をお聞きしました。

アンケートはこちら

https://forms.gle/cABjHzsvs5nPcmY1A

 

 

第三回は兵庫県の黒大豆農家さんの回答を紹介します。

(画像は実際の農園(小豆栽培)の様子)

 

 

問1.農場の場所

  •  住宅が点在する田園地帯

 

問2.主に生産している作物

  • 黒大豆

 

問3.野焼きしない理由

  • 他人の健康を守るため
  • 自分と家族の健康を守るため
  • 有機物を土づくりに利用しているため
  • 燃やす方が面倒、燃やさない方が楽
  • 適正処理は国民の責務だから(法の遵守)
  • はじめから燃やすという概念が無い(燃やさないのが当たり前)
  • 研修先では誰も燃やさなかったけど、上手に作っている

 

問4.作物残さの処理方法

  • すき込む
  • その場で自然に朽ちさせる

 

問5.圃場内の雑草の処理方法

  • 刈り取って(抜き取って)そのまま放置、または圃場内で適当に寄せ集めて放置
  • 雑草マルチとして利用

 

問6.圃場周り(畦畔や未利用地など)雑草の処理方法

  • 刈り取ってそのまま放置、または適当に寄せ集めて放置
  • 雑草マルチとして利用

 

問7.自宅の庭木や雑草の処理方法

  • 庭の土づくりに利用している

 

問8.野焼きと病虫害(鳥獣害)についてどう思う?

  • 野焼きと病虫害(鳥獣害)の因果関係は無い

 

問9.野焼きについて思うこと

  • 被害者が声をあげにくいのは、農業に野焼きが必須と思っている人が大半なので遠慮してしまうからだと思います。市役所や警察も知識不足で強く出られないのでしょう。
  • 残さ(ゴミ)の適切な利用、廃棄について啓蒙するのは、農業者としての使命だと思います。
  • 野焼きの無い地域でも良いものは作っていますし、余分な手間が無いだけ生産性も高いです。

 

※さらに取材により追加質問しました。

 

問10.大豆のすき込みは連作障害の問題はない?

  • 連作障害と一言で言っても、要因は様々です。大豆の場合はほぼ土壌の栄養分(窒素)ではないかと思います。鶏糞等で連作している人をたくさん知っています。
    病原菌は何をしたってどこにでもいます。初の大豆の作付けでも病気は出ます。適期を過ぎた土寄せ等で根を傷めると、そこから一気に病気が広がります。また、全面が病気になった畑でも、次の作付けで土寄せ等を気を付けると病気はほとんど出ません。

 

問11.「雑草を燃やさないと種が発芽する」という意見について

  • 種の発芽はあると思います。イネ科の雑草は、いくら種があっても土寄せ等の管理がしっかりしていたらそうそう発芽しません。アオゲイトウやオオイヌタデのような強害雑草は影になっても作物を貫いて上に出るので、外に出したほうがいいと思います。私は、余力があれば土手に捨てます。翌年発芽してもまた刈れるので。
    綿毛以外の種が飛ぶことは無いはすですが、草によっては案外蟻が運ぶようです。蟻が好む物質付きの種があります。

 

問12.刈り取った雑草をそのまま放置するデメリットは?

  • 人によっては、草の下でミミズが増えるから猪が土手を壊すと言います。私はわかりませんので自分の畑の中に刈り飛ばして入れてます。
    燃やす意味があるのかも正直わかりません。迷惑がかからないならどっちでもいいんですけどね。

 

問13.「すき込みや堆肥はイノシシに荒らされる」という意見について

  • ミミズのいない土を作りたいんですね。有機物の無い土は保水力や保肥性も無いはずですが。
    被害はありますが、自分の畑が焼く人より多いとも感じていません。
    ただ、根まで刈らすタイプの除草剤で柔らかくなった畔は明らかにやられやすいです。掘りやすいんだと思います。

 

問14.土づくりに利用できない廃棄物の処理は?

  • 生垣の剪定枝や栗の剪定枝くらいは、しばらく置いてから家庭菜園にすき込んでます。ひと冬越えた頃には脆くなってるんで、家庭用耕運機でも十分いけます。それまでは菜園のマルチングにしています。
  • 大きな枝はそのまま積んでいます。空間ができないように積むと翌年には高さが半分くらいになっています。

 

問15.身の回りの野焼きにやむを得ない理由はあると思う?

  • 思いません。周りに迷惑をかけないのは基本であり大前提だと思います。燃やすにしても、申し訳ないという気持ちがあればまだ救いがありますが、皆さんはそういう顔をしていません。高齢化で周りでも野焼きが増えています。処理が面倒なんでしょう。
    家の横の作業場から出た籾殻数ヘクタール分ををそのまま住宅地で焼却する人も居ます。大変なのはわかりますが、横着するなと伝えてもらいました。
    秋田県は稲藁、籾殻の焼却を禁止する条例があるようです。新潟県は籾殻を散布する機械の購入補助があるらしいです。
    トラクターの後ろに着けるもみがらキャリアです。いいやつでも50万もしないです。籾殻は粘土質も砂質も改善できる貴重な有機物ですが、散布がなかなか大変です。こうした機械が普及するように行政にも働きかけます。

 

問16.トラクターですき込むのって大変?茎がトラクターにからまる?

  • 風化してるのもあるし絡まらないです。万一絡まるような大きな雑草でも、トラクターや耕運機の進行を速く、ロータリーをゆっくりにして回転を合わせるとほぼ絡まりません。耕すより、ザクザク切って混ぜるイメージです。トラクターによりますが、進行三速、ロータリー一速くらいです。進行が速すぎるなら回転を少し下げます。それから少し腐らせると次は普通に耕運できます。焼いたりするより遥かに省力的です。

 

その他

  • 黒大豆なら、近隣では、
    ・京都府南丹市日吉町(野焼き無し)
    ・兵庫県某市(野焼きあり)
    の違いがありますが、日吉のほうが雑草や虫、病気が多いということは一切ありません。むしろ少ないです。

 

以上です。

追加の取材にご協力頂きありがとうございました。

 

実際の農家さんの声はとても参考になります。

アンケートは引き続き行っているので多くの方の回答お待ちしています。

 

アンケートはこちらです。

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