線香の煙を吸入すると喘息が悪化する? | 研究成果 | 九州大学(KYUSHU UNIVERSITY) (kyushu-u.ac.jp)
引用①
九州大学大学院医学研究院呼吸器内科学分野の松元幸一郎准教授、九州大学病院の神尾敬子医員、山本宜男医員らの研究グループは、線香の煙を吸入すると気道が収縮しやすくなり、気道を覆う上皮のバリア機能が低下することで、喘息を悪化させる可能性があることを明らかにしました。
引用②
本研究では、マウスに線香煙を吸入させると、気道過敏性が亢進(気道が収縮し喘息をおこしやすくなる)し、肺のタイトジャンクション蛋白の発現が低下することを明らかにしました。さらに、線香煙は気道を覆う上皮細胞のバリア機能を低下させました。タイトジャンクション蛋白は、細胞同士を密に結合させ気道上皮のバリア機能を保っており、炎症の原因となる吸入抗原が体内へ侵入することを防いでいます。
<感想>
バーベキューでも花火でも、煙を吸えば誰でも咳き込むことはわかっており、わざわざ動物実験を行ってまで証明すべき問題とは思えないのですが、メカニズムの解明により治療薬の開発につながるということでしょうか。
薬の開発も大切ですが、こうした研究の積み重ねによって「煙は有害」という認識が世間に定着することを願います。
最も大切なことは、煙を出さない清潔な生活環境を守ることだと思います。
<関連記事>
稲わら焼きと気管支喘息(長岡赤十字病院小児科)
2004日本アレルギー学会論文「稲作地域における環境因子と気管支喘息」
萱場 広之 (秋田大学 医学部統合医学講座臨床検査医学分野(当時))
https://www.jstage.jst.go.jp/article/arerugi/53/2-3/53_KJ00002640564/_pdf/-char/ja
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