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野焼き被害の統計(2020/11/11、14:30更新)


★ 平成 29 年度公害苦情調査(総務省)

典型7公害の公害苦情受付件数(47,656 件)

・「大気汚染」が 14,481 件(30.4%)

・「悪臭」が 9,543 件(20.0%)

 

発生原因別公害苦情受付件数

・「焼却(野焼き)」が 12,243件(公害苦情受付件数の 18.3%で最多)

・「焼却施設」が1,111 件

 

      下図:野焼き発生源(総務省)

 

★ 近年の林野火災の発生状況(林野庁

最近5年間(平成26年~平成30年)の平均

1年間に約1.3千件発生し、焼損面積は約7百ヘクタール、損害額は約5.8億円

<原因>

「たき火」29.9%で最多、ついで「火入れ」17.1%

 ⇒47%が野焼きが原因!

 

下図:消防庁統計資料に基づいて作成(林野庁)

 H29火災による死傷者の発生状況(消防庁)

林野火災 10人

田畑   55人

 

★ 全国の野焼き作業中の死亡事故(農水省)

平成23年 30人

 

★ 長野県野焼き作業での農作業死亡事故発⽣状況(長野県)

平成29年 3件

平成30年 6件

令和元年 3件

 

【事故状況①】

乾燥注意報が出ていた風のある⽇に、⼀⼈で休耕地に

て下草を燃やしていた火に巻き込まれ焼死。

【事故状況②】

⼀⼈で下草を燃やしていたところ、休耕地約1,000㎡

まで燃え広がり、本⼈の着衣にも燃え移り焼死。

【事故状況③】

噴霧器に入った灯油をまき、⼀⼈で枯れ草を燃やして

いたところ、灯油が着衣にかかり火が燃え移り焼死。

⇒いずれも休耕地などの下草の野焼き!

 稲わら焼きと気管支喘息(長岡赤十字病院小児科)

  • 喘息患児の救急外来受診数は、(野焼きの多い)9月は1月から8月までの各月と、12月と比較して有意に受診数が多かった
  • 小児科入院患児数でみると、9月は1月から8月までの各月と比べ有意に喘息発作による入院数が多かった
  • 稲わら焼きの影響については、Ⅰ群(稲わら焼きの影響があると考えられる日)はⅡ群(影響はないと考えられる日)と比較して有意に喘息患児数が増加していた
  • 暴露前の被験者のピークフロー値は640l/minで、暴露後20分で380l/min(59.3%)と最低値をとり、一時回復した後10時間後に、遅発性と考えられる反応として再び 400l/min(62.5%)に低下した
  • 暴露前の80%のレベルに達するまで48時間を要した

 

 

(注)ピークフローとは、力いっぱい息をはき出したときの息の速さ(速度)の最大値

(イラスト:環境再生保全機構

★ 世界保健機関(WHO)(日本経済新聞)

微小粒子状物質「PM2.5」などによる大気汚染により、

肺がんや呼吸器疾患などで年間約700万人が死亡

 

 

★ 日本の大気汚染死亡者数(東北大学発表資料)

年間3.7万人~6.1万人

具体的な健康被害 肺癌、脳卒中、心血管疾患、呼吸器疾患、喘息

最近は糖尿病、乳児死亡、発達障害、口腔がんとの関係も

 

 

★ PM2.5短期曝露と死亡の関連(産業医科大学発表資料)

PM2.5日平均濃度10μg/m3上昇あたりの増加(U.S. EPA. 2012)

• 全死亡(外因死を除く) 0.3~1.2%

• 心血管系疾患による死亡 1.2~2.7%

• 呼吸器系疾患による死亡 0.8~2.7%

 

 

★ 米国がん学会(海外がん医療情報リファレンス)

米国ユタ州の約16,000人の若年がん患者を対象とした分析で、微小粒子状物質(PM2.5)への曝露は、特定のがんの診断から5年後と10年後の死亡率の増加と関連していることが判明

 

 

★ ハーバード大学公衆衛生大学院(HSPH)(lifehacker)

PM2.5の密度がたった「1立方メートルあたり1マイクログラム」高くなっただけで、COVID-19による死亡率が8%上昇した

 

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コメント: 5
  • #1

    野焼きの影響か? (火曜日, 10 11月 2020 12:42)

    日本の大気汚染死亡者数(東北大学発表資料)
    PM2.5等の具体的な健康被害
    →最近は糖尿病、乳児死亡、発達障害、口腔がんとの因果関係も

    融通が利かない、一つの事に拘る、他人への配慮が皆無、客観的視点の欠如
    野焼きする人間に発達障害を思わせる事例が多すぎるのも納得
    そりゃ言っても聞かないわ、相手は発達障害だもの
    老人に至っては更に行動や感情を抑制してる前頭葉の萎縮で機能低下まである

  • #2

    となれば (火曜日, 10 11月 2020 14:08)

    口で説明しても情に訴えても効果は薄い。
    これは当然の結果。
    むしろ言えば言うほど意固地に成る。

    で、有れば健康やお金、自身の興味有るもので訴える必要が有り、それなら効果があると思われる。
    取り合えず各種健康問題を提示し思い当たる節が無いか問う。
    身内の死因や一命をとりとめた自分自身の事で有れば流石に理解もする。

    チッパーなど粉砕機の購入を補助して農業だけじゃなく家の庭作りにも使ってもらう。
    杉やヒノキのチップで有れば防草効果だけじゃなく除虫効果も期待できます旨伝えると同時に、木製チップも買えばそれなりの値段しますからねぇと念押しする。
    木製チップで有れば毎年補充してやる必要もあり、防草効果も有るので一石二鳥、興味の有る事であればやってみようと思う可能性が高い。

    まぁ人の思ってる上行くのも居るから思い通りにはそうそう行かないだろうけど

  • #3

    思い当たる節 (水曜日, 11 11月 2020)

    思い当たる節は間違いなく有る筈
    なんせ彼らが言うには昔からやってたんだから

    どうも今年に入って消防&救急車のサイレンを聞かない日が無いぐらいの頻度で聞く
    消防が忙しいのは火災の因子を長期に渡って火災に成るまで放置してるからだが、救急の方は多分コロナ自粛で動いてない時期が有って、体力落ち出てた分、体内の自浄能力も落ちてるところへ、今年また大量のPM2.5を自ら吸収してるのも有るだろう。
    この手の毒は自覚も無く直ちに問題も無いがじわじわ効いてきてその時は突然来る。
    血管が脆くなってたりプラークがたまっていれば今の時期のリスクは相当なものだ。

    思い当たる節が多ければ多い程、それは自覚となりカウンターとしては有効打に成りうる。

    正直抵抗力の弱い彼らがコロナで一掃されればぐらいに追い詰められてた時期も有った、もし彼らが緩やかな自殺行為をやってるとすれば、この件も周知せずほっておくのも手かも知れない。
    が、勿論こちらに飛び火するのを防ぐためには、窓も開けず常に空気清浄を回し長期間籠城生活をする必要が有る。

    同じ時間、同じ事を繰り返し過ごす物語の主人公気分を味わうか、それともそこから抜け出す為に、彼らを動かしうる何かしらを試しつつ打開策を探って行くか。
    これは原因を作ってるのが自分ではなく他人で有り、問題を解決するにはその他人を動かす必要が有ると言う難題だ、その案を出しあえる場を作ってくれているブログ主に感謝しつつ就寝。

    最後に愚痴、寝てる間に籾焼き臭して来たら呪ってやる!(おおやけに書ける最大限

  • #4

    そりゃ救急出動も増えるわと (水曜日, 11 11月 2020 15:26)

    以前ブログ主が計測した時で180越えだっけ?
    庭先で燻炭やってた家の玄関先に、ある日介護用なのかスロープと手すりが付いたのは100%当然の結果だった訳だ。
    更にはコロナ同様に基礎疾患有るとリスクは跳ね上がるってんだからもうね。

    •PM2.5濃度が上昇すると、当日または数日以内に死亡する人が増加するという関連が報告されている。
    –PM2.5日平均濃度10μg/m3上昇あたりの増加
    •全死亡(外因死を除く) 0.3~1.2%
    •心血管系疾患による死亡 1.2~2.7%
    •呼吸器系疾患による死亡 0.8~2.7%
    –こうした関連性は、PM2.5の日平均濃度が12.8μg/m3以上の場合に観察されている。
    PM2.5短期曝露と死亡の関連
    (出典:U.S. EPA. 2012)

  • #5

    コロナとインフルと (水曜日, 11 11月 2020 15:40)

    そして野焼き(これだけ人為的リスク)