地球環境はいま危機的な状況にあり、100年に一度といわれる大災害が毎年のように起きています。
その原因が、人間活動による温室効果ガスの増大であることは多くの気候科学者が指摘しており、疑いようがありません。
多くの自治体や議員連盟は気候非常事態宣言を発令し、代替エネルギーの導入などの対策で、2050年までにC2排出ゼロの目標を掲げていますが、野焼きの削減や、作物残渣等の有機物の堆肥化(土壌の炭素貯留)については誰も指摘していません。
おそらくは、代替エネルギーの導入は次の世代に任せ、とりあえずイメージアップのために気候非常事態宣言を発令したに過ぎないと思われます。
しかし、事態は緊急を要する直面にあり、できうる対策はどんな些細な事でも取り組まないと、子供たちの将来は大変危うい状況になってしまいます。
どんなささいな温暖化対策も重要です。
私たちは、ここに気候非常事態を宣言し、国と地方自治体に対し、野焼き原則禁止の周知徹底を求めます。
気候非常事態宣言
今、地球はかつてないほどの危機に直面しています。
世界各地で、猛暑、干ばつ、集中豪雨や超大型台風等の異常気象による甚大な被害が発生し、私たち人類の生命を脅かしています。異常気象は、人間活動による温室効果ガスの増大によるものであることは疑いようがありません。アマゾンや東南アジアの熱帯雨林の野焼きやオーストラリアの森林火災による黒色炭素の放出も大きな問題となっています。
2018年に公表された IPCC(国連の気候変動に関する政府間パネル)の特別報告書においては、「気温上昇を2度よりリスクの低い1.5度に抑えるためには、2050年までにCO2の実質排出量をゼロにすることが必要」とされています。
しかし、私たちに残された時間がどれほど短いのかを、人々はわかっていません。10年か20年で気温が1.5℃上昇すると予想されているのに、30年後の2050年の目標達成では危機的状況であることは明らかです。
ただちに対策を打たなければ、我々の子どもたちは危険なほど不安定化した地球を受け継ぐことになります。どんなささいな温暖化対策も重要です。
私たちは、ここに気候非常事態を宣言し、国と地方自治体に対し、野焼き原則禁止の周知徹底を求めます。
1. 野焼きにより発生する黒色炭素は太陽光線を効率よく吸収し、温暖化の原因になります。
2. 作物残さや雑草や落葉は焼かずに堆肥化することで炭素を土中に貯留します。土壌の炭素貯留は農林水産省の重要な温暖化対策の一つです。
3. 作物残さや雑草や落葉が還元された有機物の豊富な土壌は、病虫害に強い作物が育ち、温室効果ガスの一因となる農薬や化学肥料を削減できます。
4. 野焼き削減の取り組みは、同時にPM2.5による大気汚染を防止し、私たちの健康の増進につながります。
5. 廃棄物の適正処理は、法律により定められた我々国民の責務です。ほとんどの野焼きは、害虫駆除や肥料作りなどのためにやむを得ず行われている実態になく、廃棄物の適正処理が面倒で手っ取り早く燃やされているにすぎません。法律の遵守により野焼きを大幅に削減できます。
2020年8月14日
野焼き煙害被害者の会
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