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稲わら(もみ殻)焼きは違法か?



問題:稲わら(もみ殻)焼きは違法か?

 

答え:個別に判断する

 

いきなり出鼻をくじかれたかもしれませんが、これ以上答えようがありません。

法律は全ての事象を事細かに白黒つけるものではなく、あいまいな表記になっている場合が多いです。

 

例えば、公園の注意書きに「車の進入禁止」と書かれていたとします。

車だけではあいまいで、
自転車は侵入して良いか?
リヤカーは?
飛行機は車じゃないから問題ない?
など、いかようにも判断できます。

結局、何を禁止するかは目的に照らし合わせて個別に判断しなければなりません。

 

農業の野焼きの場合、廃棄物処理法では「やむを得ない」場合のみ罰則規定から除外されています。

それ以上の事は一切書かれていないので、なにをもって「やむを得ない」とするかは、個別に判断するより仕方ありません。

 

 

稲わらを燃やす人の主張

  • すき込みに手間がかかる
  • すき込むとガスが出る
  • すき込むとワラが機械に絡む
  • 燃やして害虫駆除
  • 雑草の種を燃やす
  • 灰を肥料にする
  • 昔からやっている

 

市町村の主張

  • 環境省の通達に例外として「稲わらの野焼き」が書かれている
  • 農業の工程の野焼きは認められる
  • 農業が主要産業である

 

被害者の主張

  • 法の目的『生活環境の保全』を最優先すべきである
  • 以前はダイオキシンが問題視されていたが、現在はPM2.5等による健康被害も問題視されている
  • 他に燃やさない方法があるなら「やむを得ない」とはいえない
  • 燃やさない地域や人もいるのだから焼く必要はない
  • 稲わらの焼却率は10%以下
  • 稲わらの循環利用と適正処理は事業者の責務
  • 適切にすき込み水管理すればガスは発生しない
  • 燃やしても害虫駆除の効果が無い
  • 燃やしても土が痩せるだけで肥料の効果が無い
  • すき込みの方が雑草抑制効果がある
  • 農水省の通達で作物残さの循環利用が書かれている
  • 多くの自治体の注意喚起で「稲わらすき込み」が書かれている
  • 環境省の通達「稲わら野焼き」は過去のものであり、現状にそぐわない
  • 環境省の通達で「野焼きをやめましょう」と書かれている
  • 環境省の通達で「関連諸法との関係を考慮」と書かれている
     ●環境基本法
     ●循環型社会形成推進基本法
     ●バイオマス活用推進基本法
     ●悪臭防止法
  • 温暖化対策で土壌の炭素貯留は国の重要政策
  • SDGsは国の政策、誰も取り残さない事が基本
     ●大気汚染の防止
     ●廃棄物の循環利用・適正処理
     ●健康増進

 

以上、三者の主張がどれが正しいかは個別に判断するより仕方ありません。

ただ、どこをどう解釈しても、被害者の主張が間違っているとは思えません。

市町村に認められていると言われても、決してあきらめずに被害者の主張をぶつけてください。

 

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(写真:2020/11/14 印西市郊外、順天堂大学付近)

 

 

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コメント: 6
  • #1

    岡本 太郎 (土曜日, 28 11月 2020 07:13)

    燃やしてもいい 国市町村の施設の管理では煙は害があるので 今は燃やしていない。昔は 焼却設備が整っていなかったため燃やしていた。今は新日鉄などは燃やすのではなく溶融炉で処分する方法などでクリーセンターを作っている。煙草の受動喫煙も最近まで仕事場で吸われていた。煙に害があることがわかっている今 ワラ焼きをする農家の人は考えなくては。

  • #2

    環境基準法 (土曜日, 28 11月 2020 12:53)

    http://www.env.go.jp/kijun/index.html

    大気汚染に係る環境基準
    http://www.env.go.jp/kijun/taiki.html

    微小粒子状物質
    1年平均値が15μg/m3以下であり、かつ、1日平均値が35μg/m3以下であること。(H21.9.9告示)

    籾殻焼きは長時間にわたり大量の煙と臭いを排出し一晩中燃焼し続けます。
    大量に籾殻焼きしてる地域では、工場などを前提で考えられている環境基準法の基準値すら余裕で超えてると思われます。

    更にもみ殻の成分で有るケイ素、燃やせば二酸化ケイ素としても排出され、要はガラス成分なので大量に吸引すると、慢性的な炎症や珪肺の危険性も有り、同系のアスベスト程では無いにしろタバコ以上の危険性を含んでます。
    https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%8F%AA%E8%82%BA

    そもそも自然由来なら燃やしても害は無いと言う思い込み
    自然にこそ毒の有るものがありふれている
    なによりそこへ人間が焼却と言う手を加えている時点で、それは既に自然の物ではない。

  • #3

    そういえば (土曜日, 28 11月 2020 13:07)

    近隣農村部の籾殻焼きが連日行われてた期間毎日のように聞こえてた救急車のサイレン、籾焼きが収まった途端に聞かなくなった。
    朝晩の気温的にはここ数日で急に下がってるんですがね。
    一応フィルター通してる工場と違って、煤塵も酸性ガスもタールもその他有害物質全部垂れ流しの野焼き。
    野焼きを連日やってる時とやって無い時の明暗は当然の結果。

  • #4

    まあ (土曜日, 28 11月 2020 13:32)

    野焼きやってる方々が現実を受け入れられないのも分かりますけどね。
    血管や心臓に徐々にダメージ与えてるなんて思っても無いだろうし。
    なんせ身内や周りの人間の死因が自分達の行為だったなんて思いたくないし。
    でも関係は有る。

    昔からやってた?習慣?そんなの自分を正当化する言い訳だよ。
    糖尿病の身内に寒いからって砂糖たっぷりの甘酒飲ませたり
    正月だからって餅ばっか食べさせてるのと同じ。
    どちらも突き詰めれば殺人行為

  • #5

    環境破壊するな (日曜日, 11 9月 2022 16:56)

    家の裏で籾殻を燃している。しかも夜で1週間位続く。家の中煙で白くなる、体に悪影響だと思うがこれでも市役所は行政指導できないのか?農家は法律で守られているのか。今年は警察呼ぶ他ないだろう!

  • #6

    仕置人 (金曜日, 27 10月 2023 02:40)

    毎日毎日夜昼無関係で,燃やし続けてる。臭いし、お陰様で喘息にまで、なりましたよ
    いい加減、この令和の時代に,行政が,しっかり,指導しないといけないよ。