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稲わら焼きが収量と地力の低下をもたらす


青森県産業技術センター農林総合研究所の研究によると、稲わら焼きが収量と地力の低下をもたらすということです。

 

  • 稲わらを焼いた区画は、堆肥区に比べ、m2あたり収量が12ポイント減少した
  • 焼きわら区の生育期間中のアンモニア態窒素量、跡地土壌の可給態窒素量、穂揃期における窒素吸収量が総じて少なかった
  • 稲わらは各種養分を含んでいたが、焼きわらは窒素、炭素の供給量が極端に少なかった
  • 交換性K2Oは、わらの土壌に対するカリ補給効果が大きく、焼却の利点は無かった

 

 

<補足と考察>

一般的に、灰はカリを含み肥料になるといわれていますが、焼かなくても稲わらにはカリが含まれているので、焼却する意味がないということです。

むしろ、焼くことで生育に必要な窒素と炭素が失われるので、地力の低下と収量の低下をもたらします。

 

 

ここでは稲わらの実験ですが、全ての作物残さや雑草にも同じ事が言えます。

さらに、炭素(有機物)が失われた土壌は、水分や養分の保持能力が低く、風雨による土壌侵食も起きやすくなります。

一方、炭素(有機物)の豊富な土壌は、たくさんの微生物の働きにより団粒構造が発達し、水分や養分の保持機能が高まり、気候変化にも強くなります。

また、たくさんの微生物の中には、病原菌に対抗する拮抗微生物もいることから、病害を抑制することができます。

 

稲わら焼きはマイナス効果ばかりなのに対し、堆肥化、すき込みは多くの効果が望めます。

しかし、衛環78号に焼却禁止の例外として「稲わら焼き」が書かれているため、多くの自治体では苦情があっても強く指導することが出来ません。

環境省は時代にそぐわないこの通達を撤回し、新たに稲わら焼きの禁止を全自治体に通達するべきです。

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コメント: 4
  • #1

    ずっと臭う (木曜日, 12 11月 2020)

    藁もでしょうけど恐らく連日長時間てことは籾殻を焼いてるんじゃないでしょうか?

    以前なら乾燥脱穀施設の有るJAへ持ち込み、水分量によって料金は変わるようですが、有料で脱穀しそのまま卸す感じで、籾殻もJAが適正処理してたのでそんな事は無かったはずで。
    米の販売自由化後、自治体や農業団体共同使用の乾燥脱穀施設を作り、そこで脱穀し高く買い取ってくれる独自ルートで卸す感じに成ってる様で、そこで出た大量の籾殻をそこで焼く感じに成ってるのかと。

    その結果、地元の農家がもみ殻の処理に困っててNPOが燻炭を教えたなんて話も有るぐらい。
    つまり少なくとも今の農家、今の世代は籾殻の処理方法を知らない可能性が高い。
    稲刈り時にコンバインでばら撒かれる藁はまだ漉き込みのノウハウが確立されてる所も多いが、一度にしかも大量に出る籾殻の処理に関しては漉き込み等々やった場合にどうなるかのノウハウ、知識が無いので、やりたがらない。
    事を突き詰めるとそう言う事なんじゃないだろうか。
    籾殻もTVか何かで紹介されたのか、ようやく畑のウネに敷く所がちらほら現れはじめ、少量しか出ない所はそれで済まし始めてるんですがね。

    個人農家で自分の家の分作ってる程度の所なら、籾焼きも昔からやってた可能性有るんでしょうけど、多くは前述のそんな感じで籾殻焼きが問題に成る始めたの何て、ほんの十年やそこら。

    籾焼き、どう考えても環境基準値超えた煙、臭いが長時間続いて体にも悪い筈なんですがねぇ。
    当の官僚の方々に聞くと籾殻焼きがどんな酷い物かも全く知らない様で、法整備をしてる方々に認知されるまで訴えないことには変わらない可能性が…。
    場合によっては三田市でとんざした農業関連の基準値策定にまで至る可能性も有るので、電話成りメール成りでしつこく訴えていく必要が有るかと。

    後、地方の役所、ハンディタイプの大気測定器や臭気計の存在すら知らず、思わずえ??って感じに。
    端から測る気も無いのかも知れんけど、環境保護には必要だろ…。
    増して実際の数値と環境基準とを示さないと理解もされない。
    そもそも未だに草木、農業残渣、それこそ籾殻の煙に害は無いってネジ一本飛んでる昭和の認識のまま。

    余談にも成るけど
    以前問題に成ってた農薬に含まれてた環境ホルモンて奴、害虫の性的分岐に影響を与えて繁殖まで抑えてしまうアレ。
    アレだって事を大きくしない為か環境ホルモンなんて言ってるけど、ダイオキシン類の一つだったんじゃないかって話。
    ダイオキシン類も有名なベトナム戦争で使われた強毒性のものも有れば、弱毒性の物も有りピンキリだが少なくとも虫に対してはヤバイ代物だった。
    それだって認知されて無けりゃ未だに使われてた訳ですよ。

    野焼きの煙だって同じ、草や木の野焼きも体に影響が有る事を周知、認知させない事には動かないんですよ、日本て国は。

    前にも書いたけど人糞尿をそのまま肥料として使うのを禁止された時には、昔からやってたのに何故?なんていわず、野焼きにだけ昔からやってたと言うのか?
    既に化学肥料を使う農法に移行、又は代替方法として提示されたから。
    故に野焼きに関してもその代替方法を指導し与える事が必要。

    堆肥化、漉き込み、残渣の再利用に関しては間違いなく化学肥料等を使って無かった昔の方が土を肥やす方法、ノウハウとして農家に有ったはずなのに、便利な化学肥料のせいで、先代、先々代で失われた物を教える人間が必要。

    それを踏まえてもう一度
    そもそもその野焼き、本当に昔からやってたか?
    以上継ぎ足しで話が飛んでたりの駄文長々で失礼
    今日は籾焼きの臭いで寝付けない…呪ってやる!と言うか恨むなってのが無理

    今、現実として与えられる最大限の呪いは野焼きの健康被害の実態を認知させて、自分たちが今やってる事が周りだけではなく、自身や身内に対してもどれだけ悪影響を与えているかを知らしめ、後悔させる事。かなと。…失礼。

  • #2

    籾焼きって (木曜日, 12 11月 2020 03:08)

    なんだろ、籾焼きの臭いって当然独特のキナ臭い感じなんだけど
    朝方に向かって靄の水分に吸収されてくるからなのか段々匂いより粉っぽさの方が…。
    これに限らず雨降る前の野焼きって空気中の水分に取り込まれて喉に絡みつく粉っぽい感じに成るよね。

  • #3

    取り合えず (木曜日, 12 11月 2020 05:42)

    喫煙、受動喫煙と野焼きの煙、同様の害が有ると踏まえた上で。以下

    妊娠中の喫煙は禁忌!タバコが妊婦と胎児に与える悪影響とは?
    https://192abc.com/14210
    妊娠中の喫煙は、胎児にどんな影響を与えるの?

    先天異常
    妊婦さんが喫煙を続けると、一酸化炭素やニコチンなどの有害物質によって、胎児に十分な酸素と栄養が届かなくなったり、DNAの損傷や奇形が促されたりする恐れがあります。そのため、胎児の器官が正常に形成・発達せず、様々な先天異常につながります

    妊娠中の喫煙が、出産後の赤ちゃんにも悪影響を与える?
    妊娠中に喫煙をしていると、生まれてくる子供が「ADHD(注意・欠陥多動性障害)」などの発達障害や、肥満、糖尿病などを発症する確率が高まるという報告もあります

    そ・れ・が、融通が利かない、一つの事に拘る、他人への配慮が皆無、客観的視点の欠如、これら発達障害の特徴にあてはまる、お・ま・え・らの正体じゃ
    人が呪う前から呪われとんじゃ
    人に言われても自分を客観視できないお前らには理解できんじゃろ

    人を呪わば穴二つ
    野焼きを止めない限りこの呪いはお前ら自身にも降りかかる

    情けは人の為ならず
    人を気遣うのは回り回って自分に返って来る
    解らなきゃ子供や孫に聞け
    鬼滅の刃の原作、映画の後の話でその内出てくる

    ふぅ、毒吐かせてくれて感謝
    ミイラ盗りのミイラには成りたくない

    こちら、これより窓全開全集中の呼吸を開始する

  • #4

    街に動物 (木曜日, 12 11月 2020 14:50)

    最近、街や住宅街にクマやイノシシがでて問題に成ってるけど
    クマやイノシシが来るから畑止めてくれって言ったら止めてくれるんですかね?

    確か虫が来るだのモグラが来るだので野焼きしてる人いましたよね?
    そんな物よりよっぽどクマやイノシシの方が問題なんですけど。